着物と洋服の違い
着物と洋服は両方とも服飾ですが、その製法や形状に大きな違いがあります。
着物は、腰の位置で帯を結ぶことによって長着を体に固定させるものです。着物は腕の太さよりもずっと広い袖を持ち、長着や羽織では袖のうち一部を縫ってあります。これにより着物の袖口は袖丈よりも短かくなり、袖に袋状の袂ができるわけです。洋服の袖の特徴は、腕を細く包み、袖の中の空間的余裕が着物よりも少ないことであり、洋服ではボタンや締め金を使って服の一部を固定しますが、着物では帯や紐などで結ぶことによって固定するのが着物と洋服の大きな違いの一つでもあります。
着物には洋服のような開襟はなく、着物の布地はあまり伸び縮みしません。また着物に使う帯の材質は布で、帯に皮革が使われることはありません。着物を反物から仕立てる作業において、反物を切る線のほとんどが直線であるのに対して、洋服を作るために布を切るときは、曲線をたくさん使います。これにより、洋服は着物よりも複雑な形状な布の部品が必要になります。
着物と洋服では、服を作るために布を裁断した後に発生する、使わずに余った布の量と形に、大きな違いがあり、着物を作るために布を切った後、使わない布として余るのは、反物の端の長方形の部分を除けばごくわずかです。また、着物の場合は残った反物の端は長方形なので、別の目的に利用しやすいといった特徴もあります。これに対して、洋服を作るために布を切った後に余る不要な布は、着物と違って長方形でない布が多く、別の目的に利用しにくいです。